2022 BRM625もてぎ600(時計まわり)を走ってきた ~ 灼熱と強風を添えて ~ - PC4 - CP2+快活クラブ

不動峠道祖神峠を越えて命からがらPC4に辿り着いたあやぴー。しっかり補給をして迫ってくる夕闇に備え再出発をすることができたわけですが、はたして成田に到着することができるのか…。

というわけで、前回までの話はこちら。

bicycle-ayato-p.hateblo.jp

PC4 セブンイレブン茂木バイパス - 通過チェック1 セブンイレブン玉造上山店

次はPCではなく、通過チェックで約72kmの道のり。今回のルートではここまでで北上するのが終わり、南下してくようになる。そのため再度茨城県に入っていくことになる。私の記憶では主要な登りはもうなかったはず。しばらく走っていくとツインリンクもてぎの近くを通っているようだった。夕焼けがきれい。

夕焼けがきれいなんだけど木々に覆われた道は既に薄暗くなってて危険が危ない。ひとりで通りたくない感がすごい。ブリーフィングのドキュメントにも野生動物が最近活発とあったので鹿(名指し)に突撃されたくない気持ちでいっぱいです。

このあたりでフロント変速に失敗して何度かチェーンを落とす。西上州300のときもそうだったけど、疲れてくると変速のタイミングが合わなくなってきてチェーンが落ちることが増える。チェーンが伸びているのかも、とも思うけど、改めて変速を強く意識しながら走ることにした。若干のストレス。

しばらくひとりで夜道を走っていると、ぴったり後ろにつかれた気配がする。振り返るとさっきのPCで見かけた男女ペアで走ってる方たちだった。追いつかれたっていうことは私のほうが遅いってことだろうから、抜いてくれて良いんだけどなと思っていたんだけど、一向に抜いてくれる気配がない。んんん…せめて一言「一緒に走りましょう」くらいあると嬉しいのになあ…。暗いの嫌いだから後ろにいてくれるのはそれはそれで有り難いんだけど…。

ちょっと後ろに黙ってつかれているのが気まずくて我慢できなかったので、声をかけようと思ったら何かの拍子で立ち止まったようでいなくなってしまった。あれ、私何かしたかな…。まあいっかと思ってまたひとり旅を続けていると、しばらくして追いついてきた。イオンモール水戸内原が見える。後ろはお腹が空いたなんて話しているし、そのうちいなくなるかなと思ってそのまま走ることにした。

そうするとすぐそばにあったローソンで離れていった。ついてくるようなら今度こそ声をかけてみようと思っていただけにちょっと残念。残り30kmは淡々と走っていく。途中めちゃくちゃフロントライトを点けてる自転車が逆向きに走っていきながら、チリンチリンとベルを鳴らしてきた。もしかして、反時計の人とスライドした!?早い…。そうこうしていると通過チェック1に到着。

通過チェック1, セブンイレブン玉造上山店, 21:42着, 289.2km地点。少しだけグロスが回復して約19km/hでこれている。AJ千葉のスタッフさんがいて声をかけてくれる。こういうの本当今までになかったから、すごくほっこりする。温かい気持ちになりながら、トイレを済ませて買い物をする。

コンビニから出てきたら、私のサイコンの画面(ブルベのときはオートポーズさせないし、停止を押さないので画面が動いている)を眺めていたAJ千葉のスタッフさんに声をかけられる。「見慣れない表示だけどアプリとか入れているの?」一瞬何のことか分からなかったけど、MapDashboardのことを指しているようだったので「そうですよ、ConnectIQで入れられます」と説明する。

apps.garmin.com

ご飯を食べながらスタッフさんたちと少しだけ会話する。地図に向き矢印が出てていいね、とか、結構PCに入って出ていくときに逆走する人いるんだよ、とか。「PCから逆走する人なんているんですか?1」「それが結構あるんだよ」。そんな話をしながら現時点でDNFした人がどれくらいいるのか気になったから教えてもらおうかなと思ったんだけど、喉元まででかかった言葉を飲み込んだ。聞いたら「こんなにDNFしてるし走るのやめても仕方ないよね」ってなりそうだったので聞かないことにした。水をボトルに入れて出発する気持ちになったのでリスタート。

通過チェック1 セブンイレブン玉造上山店 - 通過チェック2 セブンイレブン下総成井店

次も通過チェックで通過チェックは約50km先、350km地点までは残り60kmほど。時間的には何事もなければ12時半くらいまでには350km地点に到着しそう。

PC4のカツ丼のおかげかだいぶ気力と体力が戻ってきていた。すっかり暗くなってしまったのもあるけど、夜になって気温も落ち着いてきて走りやすくなった。笠間のコンビニで教えてもらった400km地点まで走るのも試しても良さそうだなと思った。ただ、私はワンデイのコンタクトなので異物感が増してくるのが嫌だったし、夜間をひとりで走り続けるのも嫌だったのでこの案は即座に棄却された。

そろそろ暗くて怖いので一緒に走る道連れ仲間が欲しくなってきたところで、目の前を走る村人1を発見。残念ながらペースが戻ってきている私と足が合わない感じだったので、パスして先に進む。すぐに村人2を発見するも、やはりペースが違う感じがしたのでパスすることにした。その後、しばらくするといいペースで走っている足があいそうな人に追いついたので、なけなしのコミュ力を振り絞って思い切って声をかけた。

すみませーん。ちょっと夜怖いんで一緒に走ってもらってもいいですかー!?(切実

幸いにも了承してもらえたので、一緒に走ることに。「600ははじめて?」「いやー、実は去年はじめて走ったブルベが600だったので、走ったことはあります」「600から?なんで?」「ちょうどタイミング的に走れるのがなかったのと、足だけなら自信があったので…」。やっぱりはじめてのブルベが600だった、は初対面の人と話すにはちょうどいいネタになるので、これだけでも走って良かったな…。和気あいあいと話しながら走っていると夜間は怖くないし、何より親切な人に声かけることができてよかった。

夜間に野生動物が出るって書いてあって怖かったんですよ。って話をしていたら千葉は「キョン」が出るって教えてもらった。キョンって聞いた瞬間、昔のアニメが頭をよぎったけどどうやらそっちのキョンじゃないらしい。小さい鹿みたいな動物なんだとか。いずれにしても平野部で鹿みたいな大きな動物はそうそういないんだと。一緒に走ってくれた方はブルベで道志道の方を走っているときに鹿の群れに遭遇したことがあるとかなんとか…。鹿にはあいたくないなあ…。

わりと良いペースで走り続けていると、羽虫の大群に突っ込む。ネックゲイターを引っ張り上げて口を守る。ただでさえ夜間で走りにくいのに、この大量に空中に浮遊している羽虫の大群はなんなんだ…。残り10kmくらいになったところで、一緒に走っていた方が宿に一度電話したいとのことで離脱。少し寒くなってきたのか、寒気を感じながら走る。やっと通過チェック2に到着。

通過チェック2, セブンイレブン下総成井店, 00:11着, 341.8km地点。ここでもAJ千葉のスタッフさんが待機していて、名前の確認をされた。夜遅くまでありがとうございます!コンビニの外には大量のたまねぎが、中に入るとピーナッツが大量に積んである。ここは八百屋でしたっけ…。最後の買い物をする。

  • 缶コーヒー(無糖)
  • 冷凍麦茶

今日はあと少し走って寝るつもりなので、コーヒーだけ飲み干してしまう。冷凍麦茶は背中に入れてすぐにリスタート。早く寝たい!

通過チェック2 セブンイレブン下総成井店 - 快活クラブ

ここまで来てしまえば後はたった8kmほどなのですっと走りきってしまう。快活クラブ成田土屋店に到着。到着して驚いたけど、ランドヌール/ランドヌーズたちの自転車と思わしきバイクが数台自転車置場にそのまま置いてある。マジ…?輪行状態にして持ち込むとかしないんだ…。輪行道具は持ってきてるけど、私も輪行状態にしたいかと言われるとノーだった。かなり疲れているのもあるし、少しでも寝たい。時刻は1時前でどうせ6時前には出ていくし、幸い交通量も少ないように感じる…。本当は嫌だけど5時間だから何もないことを祈って、ボトル以外は全部外してそのまま外に置くことにした。ごめんよ…、私の愛車…。

ボトルも本当は外して洗うとかしたかったけど、疲れていたし(免罪符)両手が荷物で塞がっていたので諦めた。明日なんとかするよ。…ブルベでは胃腸の強さが物を言うらしい(そういう意味ではない)。

予め会員証を作っておいたし、ちゃんと免許証も持ってきていたのですんなり入れた。ただ、完全個室は空いてなかったのでマットの部屋を割り当てられた。身体を横にするだけだし、この際文句は言うまい。しばらく待たされているとジャージを洗濯乾燥しようとしているランドヌールに声をかけられた。やはり仲間がいた!

私もとりあえずシャワーに行くべく、荷物を部屋に置いてサドルバッグから着替えを出してシャワー室へ。流石に時間が時間なのもあって、利用者がいないみたいですんなり入れた。助かる。ジャージを脱いでインナーを脱いだ瞬間、鏡に映った身体を見てギョッとする。大量の羽虫…。今日は1日ずっとファスナーを半分開けたままだったので、どうやら胸元にそのまま飛び込んでくっついてしまった様子…。うへぇ…。グローブを外すと見事に右手にマメができていた。どうりで手が痛いわけだ。汗を流してシャワー室を後にする。

脱いだジャージ類をすべて洗濯機に入れる。洗濯乾燥機ではないので、洗濯が終わり次第乾燥機に入れないといけないんだけど、30分もあれば終わるらしいので最悪朝起きてからまわすでも間に合う。ただ、朝からドタバタするのは避けたかったので、洗濯が終わるまで部屋で待つことにした。少しだけでも休もうと目を閉じる。ハッとして目を開くと2時になっていた。1時間ほど寝てしまっていた様子。洗濯機の中身を乾燥機に移して部屋に戻る。

最後に立ち寄ったコンビニで買っていた冷凍ペットボトルを首の後ろに入れて寝転がる。少し溶けていたので冷たさがちょうど良いのと枕の高さにちょうどよかった。とりあえず5時くらいには起きたいけどどうやって起きよう…めっちゃ目覚まし鳴らしてもいいのかな…とりあえずスマートウォッチの振動アラームをスマホより先に鳴るように設定して、スマホのアラームはいつもより控えめにしてセットしておいた。隣の部屋からおおよそこの世のものとは思えない寝息が聞こえてくるが無視して目を閉じた。……いびきうるさいな…?

結局、5時少し前に自動的に目が覚めた。案の定というか、ハードな運動を続けているのであまり熟睡はできなかった。身支度をして乾燥機に入っていたジャージを取り出す。ドリンクバーでアイスコーヒーを入れて飲む。少し眠いけど、ずっと悩まされていた頭痛は消えていた。手のマメは…昨日よりはっきり存在感をあらわしている。気になる自転車は…受付の近くにある窓から外を覗くとちゃんとあった。良かった。

快活クラブにいるときは眼鏡をかけていたので、眼鏡を外してコンタクトを装着する。ジャージに着替えて準備ができたところで受付で料金を支払って外に出た。こうして始まるもてぎ600の2日目。果たして残り250kmを無事に走りきることができるのか…。


  1. momさん以外で聞いたことない