2021 BRM1023鬼怒川600 - 走行記録:コントロール8~ゴール

前の話

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コントロール8 ~ コントロール9

10時40分頃、日光東照宮前に到着。ここまで2時間半、区間グロスは20km/h程度といいペースで走ることができた。アップダウンはありつつも、なんとか速度が戻ってきているようで少し安心。ここもクイズポイントだったので、指定されたものを探し、ブルベカードに回答を記入する。

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写真を撮っているとARGON18の方が追いついてきた。入れ違いで私は出ていく。この後、このブルベ最後の難関と言っても過言ではない日足トンネルが直後に控えていること、コンビニがしばらくなくなることを理解していたため、コントロール8の近くにあったローソン(日光東照宮前店)に立ち寄り少し早めに昼食とすることにした。

このローソンは最近にしては珍しくイートインが開放されていて、利用することができたのでありがたく使わせていただくことにして、しっかりと休息をとることにした。しっかり食べておかないと残りを踏むことができないというのが、直感として分かっていたので大盛りのミートボールパスタを食べておく。

恐らく滞在時間としては20分程度だったと思うけど、しっかりと休憩したのでローソンを後にする。ふたたび自転車に乗り走り始めようとしたとき異変に気付く。あれ、リアの空気入ってない…?

朝乗る前に点検していなかったのもあるけど、どうやら空気がだいぶ抜けてしまっている様子。私の自転車はチューブレスなので、出発前日にシーラントを多少補充していたんだけど、朝から空気を足してないせいかかなり抜けてしまっていた。あわてず携帯ポンプは持っていたので、空気を入れる。普段使いなれていない道具なのもあって、空気を入れている途中でポンッと口が抜けてしまう。何度か頑張って入れて、まあこのくらいなら走れるかな…?という弾力を取り戻したので、片付けて走り出す。時刻は11時20分くらい。

日光宇都宮道路にうっかり入ってしまわないよう注意して、しばらく走っていくと登り坂が見えてくる。これが最後だから…身体に言い聞かせながら走っていくと、ランドヌールらしき人が前を走っていたので、これは同じ600の参加者かなーとか考えながらパスしていく。しばらくすると目の前に日足トンネルがあらわれた。

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事前の試走メモによると長い上に怖いと書いてあった場所…。ちなみに最初トンネルの長さにビビって、迂回ルート(細尾峠)を走ろうかなとも思ったんだけど、普通に距離と獲得標高が伸びてしまったので素直に日足トンネルルートでルートはひいてある。momさん曰く…。

どう見ても大丈夫そうじゃないんだよなぁ…。できることならそんなガチャひきたくないんですが…。まあ待っていてもトンネルを抜けることができるわけではないので、諦めて突っ込んでいく…。ジャパニーズホラー(e.g. 犬鳴村)とかで出てくるトンネルを彷彿とさせる古いトンネル。薄暗い上に、トンネルの長さからくるのか反響音がひどい。ある程度短いトンネルならトラックや車の走行音が反響していても、だいたいどのくらいの大きさのものが後ろから迫ってきているか分かるんですが、それがまったく分からない。その上、トンネルの上から水がところどころ漏れているのか、ときおり水たまりが…。(いろんな意味で)背筋が凍る思いをしながら、トンネルを走る。出口が見えない。車がすれ違っていく。…本当に長い時間トンネルを走った気もするけど、どうにかトンネルを抜ける。アリーヴェデルチ

momさんが言っていた通り、下りがはじまる。しばらく下っているとリアのグリップ感に違和感が…。車を止めれそうなスペースを見つけて退避。自転車を降りて点検すると、ああ…また空気抜けてる…。仕方ないのでツールケースからポンプを取り出して、空気を入れる。これでもかってくらいしっかり入れる。ポンプは使用頻度高くなりそうなので、背中ポケットに入れて再発進。今後の作戦としては、町の自転車屋さんがあるところまでごまかしながら走ってしまって、そこでどうするか決めよう。

朝と昼にしっかりご飯食べたのが効いたのか、足の調子が戻ってきた。3倍は無理でも2.5倍までならあまり苦しくなく踏める。いい感じ。ある程度は下り基調なので足も軽い。するする走っていると大間々が見えてきた。

コントロール9 ~ コントロール10

コントロール9はコントロール4と同じファミリーマートみどり大間々店。時刻は14時で残り距離は120km弱。ざっくり59kmを3.5時間で走った計算になり、トラブルや登りもあったのを考慮すればそう悲観する結果でもない。

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コントロール9に到着すると、何故かARGON18の方がいた。恐らく私と同じようにどこかで昼食をとっていたんだろうなと推察する。補給中みたいで、自転車からはラジオが流れていた。暑いですねなどと話していたけど、ARGON18の方が先に出発。私もポケットティッシュが切れたので、「水に流せるポケットティシュ―」を購入して反射ベストの背中ポケットに入れてしまう。このポケットティッシュの「ティシューは水に流せますが、パッケージは流さないでください。」というメッセージが何故か個人的に好きなんですよね。

空気が抜けていた自転車のリアタイヤは何故か空気が抜けなくなっていた。これがチューブレスの強さ…!最後に空気入れたときと同じくらいの感触だったので問題なしと判断して、このまま最後まで走り切ることにした。休憩もそこそこに走り出す。

誰かが言っていたけれど、600走っていると残り100kmが「あと少し」になる。これは本当で冷静に考えても全行程の1/6しかないし、私で言えばグロス20km/hで走れれば5時間程度なのでもはや「あと少し」である。ただ、ここから多少信号が増える。どこを走っているか分からないまま走っているとARGON18の方に追い付いてしまったので、パスして先を走る。

このあたりで元気になってきた私は「グロス25km/hで走れれば4時間でゴールじゃない…?」などと考えてエアロフォームでひたすら踏む。1時間程度頑張ったけど、ストップアンドゴーが多いのと思ったよりアップダウンが多くて、のんびりペースに戻す。深谷市…小川町…ときがわ町…知ってるような知らないような1度走ったことがある気がするなーという道を抜けていく。コントロール10の青梅までどうにかさっさと行きたい…。飯能駅のあたりまできたところで、戻ってきた感が出てきた。青梅まであと少し。暗くなってきたので電気を点けているとどうやらリフレックスオートの電池が切れてしまっている様子。尾灯は全部で3つつけていたので、とりあえず問題ないが次のコントロールで電池を買うことにして先を急ぐ。

コントロール10 ~ ゴール

ようやくラストコントロールセブンイレブン青梅日立前店に到着。時刻は18時を少し過ぎたところ。残り34km程度なのでわりと余裕で到着できることがほぼ確定してきたので、トイレに行って唐揚げ棒を買って優勝前祝いをする。

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そうこうしていると例によってARGON18の方が追い付いてきた。速い!私はリフレックスオートの電池を交換しながら、ARGON18の方と話をする。ここで歴戦のランドヌールからのアドバイスをもらう。ブルベで早く走るなら速度をあげるより、コントロールの滞在時間を減らした方がいいよって教えてもらった。走りながら何度もグロス計算していたので分かる…としか言えなかった。実際、私のネット速度は25km/h程度になので、コントロールに立ち寄る時間が少なければこの値に近づくことになる(実際には信号ストップもあるからそう簡単な話ではないけれど)。

一息ついて最後の34kmを走るために自転車にまたがる。ARGON18の方にお気をつけてーと言いながら、私は先に行かせてもらう。出発前の目標であったmemexのライブには圧倒的に間に合っていなかったけど、早く帰りたい一心で走る。

後ろから自転車の音が聞こえて、女性が話しているような声が聞こえた。並走はやめてほしいんだけどなーと思いながら、先を譲ったらARGON18の方だった。あれ?と思ったけどどうやら女性の話し声はラジオだったよう。それにしても、ここにきてARGON18の方のペースが速い。速いものは追いかけたくなる性分なので、後ろにつかせてもらって走る。ゴールまでひとりだと気持ち的に速度をあげられなかったので、助かる…。

頭の中で「サクラ吹雪のサライの空は」って流れてくる。走り慣れた多摩川沿いを走り続け感動のゴール…!

ゴール

自転車をぽいっと止めて、ARGON18の方といそいそとコンビニで買い物をする。打刻は19:59…。ぎりぎり20時前。

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長かった旅もようやく終わったと思うと感慨深い。私とARGON18の方以外にもひとりゴール直後の様子の方がいたので、話をしていると野宿して過ごしたという猛者だった…。3人揃ってその場で完走報告フォームを入力して送信する。最後にARGON18の方に最後後ろ走らせてもらったお礼をして、帰路につきました。