世界に1台しかないフレームを見たくて、都民の森と時坂峠をのぼった
10月30日土曜日、天気予報は晴れ。この日は半年ほどの時を経て、ひとつの念願がついに叶う日となった。
午前4時に危なげなく起床する。この日は武蔵五日市駅に午前8時と普段より少し早い時間での集合となっている。私の自宅からちょうど50km程度なので、2時間半程度あれば到着できる予定ではあるけど少し余裕を持って5時には家を出ようとする。昨晩の間に洗車をしておいた私の愛車Daccordi 80+1はピカピカで準備万端…のように見えたけどチェーンを洗った後、注油をしていなかったので慌てて注油する。
なんやかんやとうっかり(ボトル忘れてたり)が多くて家を出たのは5時半よりちょっと前。ちゃんと4時に起きれたのになんてことだ…。とはいえ、トレーニングがてら家からZ2,Z3領域で踏めばあっという間につくので大丈夫なはず。
本編
あっという間に武蔵五日市駅に到着。時刻は8時前、余裕を持って到着できた。武蔵五日市駅はいつも9時くらいに待ち合わせることが多かったので知らなかったんだけど、8時くらいに到着するとバスにずらっと並んだ登山客の方々が沢山いてびっくりしました。どうやら待ち合わせをしている方もまだのようで一安心。しばらくすると輪行袋を抱えた方に声をかけられた。
リアルなしろみさんは実在した…!というわけでこの日はオリジナルペイントのWillier Cento1SR2に乗るしろみさんと都民の森をゆるポタライドするという計画。富士ヒルより前に一緒に走りましょうって話をしていたんですが、なんやかんやとご時世的な事情などもあり、延期に延期を重ねてついにライドが実現したという…。あの鳥アイコンの人は実在したんだ…という感動です(存在するかどうかは会ってみるまで確定しないシュレディンガーの猫理論)。
ちなみに行き先は紆余曲折を経て、しろみさんがまだ登ったことがないという都民の森と時坂峠。ちなみに私も時坂峠の方は登ったことがなく、初挑戦となる。ちなみに事前にかなり念押しされているので、今日はゆるポタです。いや、峠TTなんて普段から滅多なことがなければしませんよ。
(*´·ω·)(·ω·`*)ネー note.com
隣で輪行解除しているしろみさん。フレームがやはりきれい。確かに光の反射でピンクがちらりと見える、素敵すぎる…。私もいつか同じようにペイントしてもらいたいなと思うくらいには確かに芸術的だった。
輪行解除中を写真に撮るわけにもいかないので、待ちながらお話する。しろみさんは富士ヒルブロンズの実力者なので、私(富士ヒルブロンズ)と同じくらい登れると思うんですが、富士ヒル以降熱心に山に登っているわけではないということで、改めてゆるポタを宣言される笑
輪行解除されたうーちゃん(しろみさんのWilierの通称)は私のメカメカしいDaccordiの80+1に比べると、随分と線が細くシャープで綺麗だった。連想されるのは白鳥。自転車そのものは青いけど、この美しいロードバイクは本当に白鳥のような生き物を連想させる。実際、水面に浮かぶ白鳥は優雅な姿に反して水面下で足を動かし続けているというのは、ヒルクライムで足を動かし続けるのでメタファーとしても間違っていない気がする。
そんなこんなでお互い準備ができたところで、武蔵五日市駅を後にする。とりあえずStravaの都民の森セグメントスタート地点(橘橋付近)まで時速20km/h程度でゆるゆると走りつつ、3倍とか踏まないように気をつける。ちなみに事前に下りでついてこれないときは無理に踏まないで良いですよと伝えている。
朝が早いのもあって車は少なくゆるやかに走っていく。しろみさんがDaccordiを初めて見たという話や、SRAMの紐はインナーローに入れた後にシフトダウンしようとするとシフトアップしてしまう、という話をしながら楽しく走る。とりあえず踏みすぎないようにだけ気をつけて走っていて、アップダウンをゆるゆるこなしていく。
私は景色そっちのけで話しながら走っていたので、気がつくとあっという間に残り4kmという看板が見えてくる。
阿呆なことを言ってると斜度10%の看板が見えた。しろみさんが見つけてしまったんだけど、私は過去何度か登って見つけられなかったので、謎の感動。いや、本当。
夢の滝橋を越えて残りわずか。あと100mって何度言ったか分からないけど、ようやく都民の森駐車場に到着。しろみさんは旧料金所から頑張るつもりだったらしいのですが、旧料金所に気付かず都民の森駐車場に到着してしまったので、拍子抜けしていたよう。
到着したので記念撮影。うーちゃんと並べて写真を撮る実績解除。長年(半年)の夢が叶った瞬間であった。私の80+1も世界に1台しか存在しないフレームですが、しろみさんのうーちゃんも世界に1台しか存在しないフレームなのでずっと並べてみたかったんです。
それにしても良い感じに紅葉していてきれいに撮れた。そしてお団子しかないと思っていた駐車場におでんやらけんちん汁が登場していた。10月頭にTTしたときにはなかったんだけどなーと思いながら、しろみさんとけんちん汁を買って食べる。しろみさんのうーちゃんの話を少ししながら、けんちん汁を消化。私史上もっともクイックに都民の森を後にする。
そう、今日はこれで終わりじゃないのです。目指すは隣の時坂峠。私達はいそいそと支度をして、都民の森駐車場を後にした。都民の森のダウンヒルはなんだかんだアップダウンがあるので、思っているよりは早く降りられないんですよね。
登った分だけ下りおえて改めて時坂峠の方を目指す。おからドーナツで有名なちとせ屋さんを横目にすっとわきに入っていく。いきなり坂…。コースとしては都民の森の残り3kmとだいたい似たようなもんだと思って相違ない。…そうなのか…?
かろうじて車2台がすれ違うことができるかどうかという程度の道幅に強烈な坂が続く。
途中ガードレールすらない場所があり、登るのは良いけど下りるのが怖すぎるという感想しかない。道の細さのわりに交通量がそこそこあるうえにコーナーが多く見通しもそれほどよくはないので怖い。
斜度も路面もパンチがあって、ガードレールすらないような道ではあるけど、その反面景色はきれいなのでタイムアタックなんて考えなければ、比較的簡単に登れていい景色が見える場所です。のんびり走っていたら峠の茶屋が見えてきてゴール。
…あれ。何もない…。SNSでよく見かけるような景色はもう少しきれいだった気がするけど…。「何も…ないですね」「でもやっぱり、みんなここで写真撮ってるみたいですよ、あの一本松が目印みたいですね」。というわけで改めて自転車を並べて写真を撮る。
スマホだと奥の景色にフォーカスすると手前の自転車が暗くなるし、自転車にフォーカスすると奥の景色が白飛びしてしまっていたんだけど、Google Photosの自動補正すごい。
アレってなんだろう…。写真を撮って満足したのでくだっていく、いや、本当に怖い。都民の森を下るより全然神経とブレーキパッドを使う。SRAMのブレーキパッドめっちゃ減るんですよね…。登ってる途中で見かけたガードレールがない見晴らしのいいところで止まって写真を撮るしろみさん。ホイールの半分ほどの高さしかないブロックにうーちゃんを預けるしろみさん、本当に勇者。うーちゃんが落ちていかないか心配で戦々恐々としている私なんて気にせずに、うーちゃんを写真におさめるしろみさん。
きゃーきゃー言いながら(主に私が)なんとか、ちとせ屋さんの隣まで戻ってきた。そして、私はとてもお腹が空いていた。時刻は12時前。
時間が早いためかちとせ屋さんにお客さんはパラパラといるだけで、かなり空いている。お腹が空いていたのでドーナツをふたつ注文した。
ドーナツを頬張りながら、私の自転車をまじまじと観察するしろみさん。コラムスペーサーがイタリアンカラーになっていることに気付いてくれた…天使かな…?ドーナツを食べ終わるとちょうど12時のチャイムが鳴った。今日の最終目的地であるアルガンベリーノに向けて、私達も出発することにする。しろみさんにあとは平坦と下りなんでって話をすると、何故かあまり信じてくれない。何かに気付いてしまっている…?
距離的にはちとせ屋さんから20km弱なので、1時間としないうちに到着できるはず。武蔵五日市駅の方に向かって来た道を戻っていく。途中、道を折れて都道32号八王子五日市線に乗る。このあたりは途中まで結構平坦と下りが続く。
新小峰トンネルを抜けて秋川街道を走る。このあたりは本当に平坦と下りばかりなので、するすると抜けていく。途中で美山通りに折れるので、そこで改めて坂道になる。談笑しながら進む。ちょっと流石にアップダウンが続いているのでしろみさんに声をかける。
そう、アルガンベリーノは美山通りと陣馬街道が交わる交差点の近くにあるので、登る気力さえあればこのまま和田峠に行けてしまうのです。事前に認識していたので、お昼食べた後に和田峠に行きましょって言っていたんですが、そこは断固として拒否されてしまった。
というわけでアルガンベリーノに到着。到着するなりお店の人が出てきて、裏にサイクルラックがあるからと案内してくれた。サイクルラックがあるのは事前に知っていたけど、これは言われないと確かに気付かない(設置されたのは比較的最近みたいです)。
お店が混んでいたので名前を書いてしばらく待っていると席に案内された。カウンターとテラス席が選べたけど、今回はテラス席にした。晴れているから良いかなと思ったけど、少しだけ肌寒かったのは秘密です。パスタは大盛りにしなくても、多めであるとのことだったんですが、迷わず大盛りにしました!というわけでドーン。
このパスタの名前は忘れましたが、ハンバーグが乗ったトマトソースのパスタです。大盛りは多いと聞いてましたが私の前では普通盛りも同然でした。
ご飯を食べながらブルベの話をしたり、momさんに追いかけられた話をしたり、ルートラボがクローズしたのが残念だという話をしていたら、あっという間に14時半になってお店を閉める時間になったので出ることに。この後は予定外でしたが津久井湖のゼブラに向かうことに。
津久井湖に向かう間にも「もう坂1回くらいですよね」「秒ですよ」「つまり100mってことですね」などと笑いの絶えないライドとなりました。ゼブラでしばらく談笑を楽しんで、それぞれ帰路についたところで今回のライドはおしまいです。
今回のルート詳細
目的地 | 距離 | 補足 |
---|---|---|
武蔵五日市駅 | 0km | 都道33号を橘橋に向けて走る |
橘橋(檜原村役場直後) | 8.7km | 左折して都民の森へ |
都民の森 | 29.3km | 折返し |
橘橋(檜原村役場直後) | 50km | 直進してちとせ屋さんへ |
ちとせ屋さん | 50.6km | ちとせ屋さんの左を抜けて時坂峠へ |
時坂峠 | 54.5km | 折返し |
橘橋(檜原村役場直後) | 58.9km | 左折して武蔵五日市駅方面へ |
東町交差点 | 67.3km | 左折して秋川街道へ |
新小峰トンネル | 69.3km | 直進 |
上川橋交差点 | 72.8km | 右折して美山通りを直進 |
川原宿交差点 | 76.8km | 左折してすぐにアルガンベリーノ |