自走 vs. 輪行!仁義なきヤビツ峠の戦い
今回の戦いはウォーカーさんのこの一言から始まった。これが前回の奥武蔵グリーンラインライドの翌日のことであった。私はどうせ暇なのでもちろん了承。そして、今回はふたりで自走して行きましょう、ということで他のメンバーは誘わずにこっそり行くことに。
その後、ヤビツ峠レストハウスがオープンしたという情報をゲットし、タイムリーさにわくわくしつつライドの予定を立てることに。
そうこうしていたら水曜日。kuyさんがヤビツ峠レストハウスの情報をゲットしたもよう。
…まじか。のぞさんと会社の新しくロードバイクに乗り始めた人が反応して、チーム輪行組が結成された。私はウォーカーさんと行くので、ということでこちらには参加しないことに("ハンノウ"って入力すると"飯能"が第一候補としてサジェストされてくる…)。
自然、自走 vs. 輪行という構図になり、こうして戦いの火蓋が切って落とされたのだった…(私の中だけで)。
ちなみに輪行組のスケジュールはこう。
7:00 新宿駅集合、輪行準備 7:30 新宿発 小田急線急行 小田原行 8:43 秦野着、輪行解除 9:30 ヒルクライム開始 10:30 ヤビツ峠ゴール
自走組のスケジュール感はこう。
7:00 二子玉川の多摩川CR入り口集合 10:00 名古木交差点のセブンイレブンスタート 11:00 ヤビツ峠ゴール
奇しくも示し合わせたように、集合時間が同じなのもあって盛り上がる展開に。
今回のルート
都心からヤビツに自走で向かうにはいくつかの行き方があるとは思うけど(例えば、尾根幹走って町田街道下っていくとかでもいいし)、今回は二子玉川駅あたりがスタート地点なので、大人しく中原街道をひたすら走ることにした。
調べた限りだと都心周辺の246はトラックなどの大型車両が多く危ないという声が多かったのと、その他は中原街道と比較すると遠回りだろうと判断したので、中原街道を走ることに決定。
中原街道を突き進んで用田の交差点で22号線に乗り、246と衝突するまでまた進む。
伊勢原のあたりまで走ると、246もそこまで怖くないので22号線から246に折れます。ひたすら突き進むと善波峠が現れるので、それを乗り越えれば目的地の名古木交差点のセブンイレブンまではもうすぐ、という感じになります。
ざっくりここまでで約50km程度のルートになりました。
勝負の日
というわけで無事に起床に成功したため、準備をして二子玉川駅の方に向かいます。今日は気温も上がりそうだったのと、前回半袖で良かったので半袖短パンという格好。山の下りが寒いと思うので、ウィンドジャケットを今回も起用しました。万全の体制です。
時間ぴったりくらいに到着。待ち合わせ場所にて、ウォーカーさんを待ちます。遅れること1,2分。ウォーカーさんが現れてこちらに近づいてきます。顔がちょっとニヤけています。
ウォーカーさんが驚いたのは私の格好。今日の私の格好はというと…こんな感じ。
ウォーカーさんが驚くのも無理はない。泥だらけである…笑 これはPandaniのその名も「Flandoro~Pabaix (とんでもなく泥々になってんのに笑ってる時の) RR半袖ジャージ」という半袖ジャージとビブなのです。これに身を包んでいる私はパッと見朝から泥を被るような何かをしてきて、そのまま走ってきた変態にしか見えないのです。
一笑いしたところで、ウォーカーさんとふたりで勝手に輪行組に対抗意識を燃やし、名古木交差点のセブンイレブンに輪行組より先に到着するぞと意気込んで走り始めます。ちなみに輪行組は恐らく当然のように我々より先に到着できると信じているはずで、対抗意識すらなかったはずです。
朝が早いのも手伝って、府中街道を気持ちよく走って中原街道に接続します。しばらく適当なことを話しながら走ってるとウォーカーさんが後ろから声をかけてきます。
またしばらく走っていると…
どんなに精度が高いGPSだろうが、それを扱う人間が悪ければ当然ミスコースするわけです。というわけで、ウォーカーさんに先頭を譲って、また走っていくとウォーカーさんの地元周辺に突入。「そろそろ壁が出てきますよ」「あしないです!」などと三味線しながら(何故)一行は進む。
途中走っていると見事に渋滞に捕まってしまう。私の記憶が定かなら大和市の小田急江ノ島線桜ヶ丘駅の手前あたりだったはず。もしかするとここは迂回ルートを取ったほうがもう少し時間は短縮できる可能性がある。踏切を越えなければならず、ここで渋滞が発生してしまっていた様子。
渋滞を抜けたあたりで走り始めて1.5hくらい経っていたので、近くにあったセブンイレブンで休憩することにした。このタイミングで、輪行組の動向をチェックするとどうやら出発に手間取ってしまった様子。新宿駅9:30出発が9:50出発に変わっていそうなことを確認。これはワンチャン勝てるぞ!ということで、ウォーカーさんと小躍りして再発進。ふたりなので休憩は手早く済ませることができた。
セブンイレブンを出るとすぐ隣にファミリーマートがあったことに気付く。セブンイレブンの駐車場が比較的埋まっていたのに対して、こちらのファミリーマート、駐車場に1台も車がない…。「完全に手前にあるセブンイレブンにお客さん取られてますね」、いや本当にその通りすぎる…。ちなみにセブンイレブンを出るタイミングで先頭を交代。もう道間違えないぞ!(間違える要素がもはやない)
気持ちよく晴れているので、時折ローディーに出会う。挨拶を交わしながら、道を譲ってもらい先を急ぐ。予定通り用田のあたりで神奈川県道22号線(用田バイパスと言うらしい)へと乗り換える。この道は整備されて新しいのか気持ちよく走ることができたのと、交通量も少なかったので精神的にも楽だった。もう少し写真撮れば良かったけど、あまりの気持ちよさに忘れていました笑 ↓はいい感じに走って246に繋ぐ手前です。
246に入ったらあと少し。時間的には9:30到着ワンチャンというところ。善波峠へと向かう坂道に突入。
……坂が……長い………
馬鹿なことを言いながら、登っていく。ヤビツを登るための脚が削られていく…。もー…!
ヤビツを調べていると善波峠の話がちらほら出てくるので、調べていたら知ってしまった不要な情報をとりあえずウォーカーさんにぶつける(ちなみに私達は今回新道を通っているので、正確に言えば善波峠は越えてません)。なんとかトンネルを抜けると、そこには富士山の姿が…微妙に見えました!!てっぺんだけ!!
というわけで、登った分の坂を下って名古木交差点に到着。時刻は9:45。これは勝ったんじゃないか?とりあえず、輪行組の動向を探ろうとするも、連絡が特になくまだ着いていないんじゃないかと想像。ウォーカーさんと「やっぱり自走最高ですね」などと話しながら休憩。
やはり、ヤビツに登ろうとするローディーが多く、コンビニの駐車場にはところどころウィンドブレーカーを装備したローディーがいました。ちょっと何か口に入れたかったので、コンビニに踏み込むとおにぎりがあったであろうコーナーに1つもおにぎりがない…まじで…?流石、ローディーの聖地。
というわけで10時ちょっと過ぎに発進して、ヤビツ峠へと挑戦する。ウォーカーさんが「いきなりエグい坂きますよ」って脅かしてくるので、心の準備だけは万全である。…いや、ダメだこれ。聞いてないレベルでいきなり激坂きた…。エグいっていうか、心を抉っていくレベル。
いや、もうつらいんだが…?軽快に前を走るウォーカーさん。いや、本当にこの人、重力の影響受けてるのか?って思うレベルでダンシングをする。息もたいして切れてるように見えないし、どう鍛えたらこうなるんだ…。私は息も絶え絶えになりながら、ギアを落とす…、当然、ウォーカーさんと距離が離れる…、ここで離されたら絶対に追いつけなくなってしまうので、仕方なくギアを上げて踏む…。あーもー!
このときばかりはGarminのClimb Proを見つめる。もう少しで激坂区間終わる…もう少しで激坂区間終わる…終われ、むしろ今すぐ終われ…。
なんとか激坂区間を越えて、多少は楽な区間に入る。それでも多少マシになっただけで、依然としてウォーカーさんに引き離されるリスクを抱えたまま踏むしかない私。ヤビツ峠が初心者向けって言った人だれだ…。めちゃくちゃきついんだが…。
時折見える下界の様子から自分たちが随分と高いところに登ってきたことを知る。Climb Proによると残りが少なくなってきているらしい。また現れた激坂区間をなんとか倒し、残り500mまで到達。
わりと真面目にいい加減終わってほしかったけど、数字上500mなのにゴールが見えない…。ようやくヤビツ峠のゴールが見えてきたので、最後の力を振り絞って全力でスプリント!ウォーカーさんを追い越してゴールw
気になるタイムは…
はじめてにしては頑張った方ではないでしょうか…?
ゴールに到達してもkuyさんやのぞさんの姿がないので、どうやら勝負に勝った様子。というわけで自走 vs. 輪行は自走の勝利となりました!!わー👏
とりあえず、新しくできたレストハウスへ行って簡単に食事をとることに。お腹すいた…。「ソフトクリーム食べるとお腹壊すんですよね」とウォーカーさんが言うので、ふたり揃って豚汁をいただくことにした。店員さんはまだ慣れていない様子でしたが、電子マネーの類もバッチリ使えたのでグッド。
流石に山の上で汗をかいていたのもあり身体が冷えてきていましたが、豚汁であったまりました。沁みる…。豚汁を食べ終わって、私がソフトクリームを食べたそうにしているとウォーカーさんから「食べていいですよww」と許可をもらえたのでソフトクリームを注文して食べていると、下からのぞさんが登場。
私とウォーカーさんは食べ終わったので、レストハウスを下りていくとkuyさんとのぞさんが下からやってきた。
kuyさんは初見なので私の泥んこジャージを見てウォーカーさんと同じ反応をします。のぞさんは私のPandaniジャージを知っているので、そこに関してはノーリアクションでしたが私の「汚しちゃった^^」がツボったもよう。相変わらず、笑いのツボが浅い…というか、何がトリガーで笑い始めるのかまったく分からない。笑い袋である。
私とウォーカーさんは一足先にヤビツを下って帰ることに。下りは楽だったんですが、登ってくる車が地味に多いのと、道が細いので結構ひやひやしながら下りました。都民の森の方が道幅があるんで、下りまで考えると都民の森の方が幾分楽な気がしました。
下ってしまったら来た道をひたすら引き返すだけなので、後は消化試合です。途中ミニストップを発見し休憩。私がまたソフトクリーム食べているとウォーカーさんが「お腹壊しますよww」と心配してくれたんですが、お腹は壊してから考えればいいので、ソフトクリームを完食!
今日は本当に暖かいというか、暑くてほとんど私はほとんどを半袖で走ってました。なので、冷たくて甘いものを欲するのは自然です笑 そんなこんなで「だいぶ帰ってきた」って何度も言ってたら無事15時すぎに出発地点だった二子玉川へ到着。行って帰って8時間くらいだったのでわりと優秀な気がする。
ウォーカーさんとさよならして無事に帰宅。輪行組より先にヤビツ峠を登れたし、よく走った一日でした。
自走 vs. 輪行の真相
…さて、自走組が先に登りきったわけですが、後からのぞさんに聞いたところによるとどうも一部事実が異なるよう。輪行組は9:30頃に名古木交差点のセブンイレブンに到着していたようで、私達より先にヤビツ峠に挑戦していたようです。
どうやら、輪行組で一緒に走っていたロードバイク初心者の方が序盤でつまづいてしまい脱落してしまったよう。のぞさんとkuyさんはその方に合わせて最初走っていて、ところどころ止まっていたらしく、それに私とウォーカーさんが気付かずに先に登りきってしまった、というのが事実みたいです。
なので順当に行けば輪行組の方が恐らくは速かったのだろうと思います。
まとめ
- 中原街道走っていけば、特に危なげなくヤビツ峠に行けました
- やっぱり輪行の方が楽だし速い
- ただ、脚があるならそこまで大差はつかない印象で、場合によっては輪行より速く到着できる可能性はある
- ヤビツ峠はヒルクライム初心者向けであって、ロードバイク初心者向けではない
今回の服装
平均気温 20.1 °C、最低気温 13.0 °C、最高気温 27.0 °C
- Q36.5/AIR SHELL WIND-JACKET 90G
- Pandani/FlFlandoro~Pabaix(とんでもなく泥々になってんのに笑ってる時の) RR半袖ジャージ
- Pandani/Flandoro~Pabaix(とんでもなく泥々になってんのに笑ってる時の)RSRビブパンツ
- Footmax/夏用靴下
- おたふく手袋/ノースリーブインナー
- パールイズミ/指ぬきグローブ
- WIND X-TREME/ネックゲイター
ヤビツ峠の登りはウィンドジャケット必要なかったように思う。ゴール付近が15℃くらいしかなく、汗冷えするのでそこだけちょっと羽織るものがあれば十分だったかな。それ以外は本当に陽気な気候でサイクリング日和でした。